〒649-6246和歌山県岩出市吉田319-10
3歳以下のお子さんの70-80%がかかります。風邪などが原因で、耳管を通して、細菌やウィルスが中耳に入り、炎症が起こり、液や膿が貯まります。 耳に水が入り、中耳炎をおこすことはありません(鼓膜に穴がない場合)。
急性中耳炎はどこでおこりますか?
鼓膜の奥の中耳です。鼻やのどと耳管でつながっているので、耳管から細菌やウィルスが入り込みます。
抗生物質や痛み止めを処方します。耳だれがでていれば耳の洗浄を行い、点耳薬(抗生剤、ステロイド剤)による治療を行います。
耳を痛がらなくなっても中耳炎は治っていない場合が多くあります。滲出性中耳炎に移行する場合が多いので、治療を中断しないでください。
抗生剤治療で改善しない場合には、鼓膜に穴を開けて膿をだす鼓膜切開を行います。貯留した菌や膿を減らすことにより、改善が早くなります。
中耳炎をくり返す場合には鼓膜換気チューブ(図)を入れる場合もあります。
いずれも鼓膜の局所麻酔後に行います。10から20分で終了します。
全身麻酔での手術を勧める場合もあります。
こどもさんと老人に多い中耳炎です。中耳に液体が貯まる病気です。痛みはありません。液体が貯まるために、鼓膜の振動が弱くなり聞こえが悪くなります。小児期は言語を獲得する時期に当たるため、聞こえが悪いと、言語発達に遅れが出る場合があります。
鼻やのどの炎症が関係するので、その治療を行います。また、耳管から中耳へ空気を送る通気治療を行います。耳管からの排液を促す薬剤を処方します。
改善が悪い場合には、鼓膜切開や鼓膜換気チューブを挿入する手術を受けていただきます。
アデノイドが原因となっている場合もありますので、アデノイドの手術を勧める場合があります。
滲出性中耳炎は放置すると、ことばの発達が遅れ、難治性の中耳炎(癒着性中耳炎、真珠腫性中耳炎)に移行する場合があるので、治療を中断しないでください。